関節痛を伴うことも多い全身性エリテマトーデスについて、その症状や原因を解説します。
別名SLEと呼ばれ、免疫に何らかの異常をきたすことで、自分自身の細胞を破壊してしまう病気です。いわゆる、膠原(こうげん)病の一種で、体の内部や外部のあらゆるところに炎症が起こり、痛みを伴います。関節痛も症状のうちのひとつとなるため、原因不明の関節痛を発症した場合、全身性エリテマトーデスである可能性があるということを覚えておきましょう。
患者の性別比率は、男性1に対し女性が10と、圧倒的に女性が多くなっています。とくに15~40歳という若年層に多いのが特徴です。
現在も明確な原因解明には至っておらず、さまざまな仮説が存在します。それらの中でも、多くの研究者において、意見が一致している3つの原因があります。
ステロイドの服用が、一般的な治療法。症状のレベルに応じて量の調整が必要となるため、主治医による適切な指示が重要となります。個人の判断で投薬を中止した場合、症状悪化や死亡率も高くなるため、注意が必要です。
また全身性エリテマトーデスの場合、他の病気と違い一生服用を続けなければなりません。しかし、服用を続ける限りにおいては、生活の質(QOL)を高い水準で維持することが可能。中枢神経などに発症しない限り、問題なく生活を送ることができます。
原因不明の恐ろしい病気ではありますが、症状を最小限に封じ込め、病気と上手に付き合うことが可能となってきています。
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