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五十肩

ここでは、五十肩(肩関節周囲炎)の原因・症状や、その治療方法について解説しています。

「五十肩」(肩関節周囲炎)の症状

五十肩とは、肩関節の痛み(疼痛)と、動きの制限(拘縮)を伴う病気の総称です。医学的には、肩関節周囲炎と呼ばれています。

痛みに関しては、肩部に生じ、腕の方まで痛みを訴えることもあります。主に鈍痛で、夜間や冷えたときに痛むことが多く、電車の吊革を持ったり、手を後ろに回すなどの動作によっても痛みます。

動きの制限(拘縮)については、腕を上げづらい、上がらない、背中に手を持っていけないなど、日常生活の動作に問題が生じます。

五十肩になってしまう原因とは?

五十肩の主な原因として、関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱などが老化して、肩関節の周囲の組織に炎症が起きることが考えられています。

炎症が起こる部位は、肩関節の動きをよくする袋(肩峰下滑液包)、関節を包む袋(関節包)、肩の筋肉が上腕骨頭に付くところ(腱板)、腕の筋肉が肩甲骨に付くところ(上腕二頭筋長頭腱)などです。

痛みの部位や動きの状態などを見て、五十肩かどうか診断されますが、肩関節に起こる痛みには、さまざまな種類があります。五十肩だと思っていたものが、実は別の関節炎だったり、腱板炎もしくは腱板断裂だったということがあるため、肩の痛みが出て怪しいと思ったら、病院に行って、きちんと治療してもらいましょう。

段階別に効果的な治療法を選択する

五十肩はそのほとんどが炎症期、拘縮期、回復期を経て自然に治っていきますが、中にはなかなかよくならない場合もあります。

では、それぞれの段階別にどうすればいいのでしょうか?

1.炎症期

痛みが強い初期には、激しい運動や、重いものを持ったり、無理な動作を控え、安静を心がけます。ただし、痛みが強くならない程度であれば、ある程度は肩関節を動かすようにします。

また、非ステロイド消炎鎮痛剤、ステロイド薬などの消炎鎮痛剤を服用したり、ヒアルロン酸、ステロイドなどを用い、薬物療法によって痛みを和らげることも可能です。

薬物療法の理療で、どうしても痛みが治まらない場合は、神経ブロックといって、肩甲上切痕というポイントに局所麻酔薬を注射することで、一時的に痛みを抑えます。

2.拘縮期

拘縮期に入り炎症症状が治まってきたら、温熱療法や運動療法などの理学療法で治療をします。

温熱療法では、一般にホットパックや肩用のサポーター、カイロなどが用いられます。患部を温めることで血行がよくなり、筋肉がほぐれるため、肩関節を動かしやすくなる効果があります。

肩関節を動かさずにいると、拘縮がひどくなって、ますます動かしにくくなっていくため、運動療法は欠かせません。

関節可動域訓練やストレッチを行なって、肩関節の動かせる範囲を徐々に広げていくことが肝心です。無理をせず、痛みが強くならない程度に毎日繰り返し行うことで、肩関節の動きをなめらかにしていきます。

3.回復期

回復期に入ったら、食事ではできるだけタンパク質やコラーゲン、できたらグルコサミンなどが入った食物を多く摂るようにします。

鳥皮や魚の皮、煮こごりの中に多く含まれますが、サプリメントを飲むのも効果的です。

また、カルシウム補給のために、牛乳、チーズ、小魚、大豆類などを多く摂ります。ビタミンDも同時に摂取すれば、カルシウムの吸収率が高まります。

五十肩体操とは?

五十肩体操は、肩や腕が上がらなくなってしまった場合、症状をさらに悪化させないようにする抑止効果があります。また、すでに五十肩を抱えており治療中という場合にも、リハビリの一種としての効果をもたらします。 簡単な体操ばかりなので、痛み止めや注射などと併用することもできますし、筋力の低下を防ぐトレーニングにもなります。

はじめのうちは痛みが激しい方でも、根気強く五十肩体操を続けていくと可動範囲が広がり、さらに筋肉も付くため、「痛みが和らいだ」という口コミもみられました。 専門医の指示にしたがって正しく症状や痛みの原因を見極め、そのうえで体操を行うことが大切です。

五十肩体操の方法

五十肩体操にはさまざまな方法があります。まずは簡単で、負担の少ないものからチャレンジすると良いでしょう。 体操の前に、まずは両腕を肩の上までバンザイをします。そこでどの程度腕が上がるかをチェックしておきます。(後でもう一度同じチェックをします)

腰を左右に振る運動

はじめに、直立した状態で、背中の方に楽に腕を組みます。この状態で、腰だけを左右に10回程度振ります。 できる範囲で腕の組み方を深くしていきながら、軽く腰を左右に振ります。 次に、両ひじを胸まで上げてガッツポーズのような体制を取り、そこからさっきと同様に腰を左右に振ります。これを2セット程度繰り返します。

両腕を曲げ外に広げる運動

「前ならえ」のポーズをして、ひじから先は直角に保ちます。そして両腕を体のわきにしっかりと付けます。 そのままひじを離さずに、腕から手を外側に広げていきます。広がった状態で5秒間ストップ。これを10回程度繰り返します。

ひじを曲げ両腕を上下させる運動

ひじを肩の高さまで曲げ、その場所に固定して、腕から手だけを上、下と上下させます。これを10回程度繰り返します。 直立して行っても良いですし、あおむけに寝た状態で行ってもOKです。

タオルや棒を使った運動

タオル、棒などまっすぐになるものを両手で持ちながら、下、上、下、上と動かします。この時、腕や肩に痛みが走る場合は無理をせず、痛くないほうの腕で支えながら動かすようにします。 可能であればタオルや棒を後ろにまわし、そこでお尻から背中、背中からお尻くらいの範囲で上下に動かします。

ひじまる体操

NHKの「ためしてガッテン」で紹介された体操です。 はじめに、頭の後ろから肩の近くの襟をつかみます。ここで肩の筋肉が緊張していないことを確認し、リラックス状態のままひじをぐるぐると回します。(この動きから「ひじまる体操」と呼ばれています) 最初は小さな円を描き、徐々に円が大きくなるようにして動かします。肩が痛む場合は無理をせず、小さな円のままでも問題はありません。 右と左をそれぞれ交代で1分ずつ行い、右が終わったら左、というようにしてそれぞれ3回(3分間)行います。 ひじまる体操は立っても座ってもできる運動なので、自宅はもちろん外出先や職場など、ひじを回すスペースがあればどこででも行えます。

五十肩体操の注意点

以上のような運動や体操を行ったら、先ほどと同じようにバンザイをして、どの程度腕が上がるようになったかを確かめてみます。 そこで痛みが出る場合は、腕や肩を無理に動かしている可能性がありますので、負荷の軽い運動に替えるか、無理をせず安静にするようにします。

比較的軽度な体操運動を紹介しましたが、五十肩の症状の程度が大きい方は、無理は禁物です。五十肩には急性期・慢性期・回復期という三つの段階があるため、症状が激しく出ている時の運動はおすすめできません。 自分の症状にどの運動が合っているかについては、医師や専門家の診断と指導が必要です。自己判断で運動を行うと痛みが悪化するリスクもありますので、正しい方法でリハビリを行いましょう。

また、タオルや棒などの道具を使って体操を行う場合、肩や腕に負荷のかかる重いものや、持ちにくいものなどは使わないようにしてください。

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