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第1章 関節痛(膝・肘・肩・手指)の種類

ここでは、膝・肘・肩・手指などに起こる関節痛の原因や、種類について解説しています。

ひと口に関節痛といっても、さまざまな種類があり、それぞれ対処の仕方も異なりますが、一般的によくいわれる原因には、以下のようなことがあります。

膝・肘・肩・手指に起こる関節痛の原因

老化

関節痛の原因で、いちばん多いのが関節の老化です。関節は長い年月動かしていると、骨と骨との間にある軟骨がすり減って、滑らかな動きができなくなったり、ずれたりして周囲の神経を刺激し、痛みを感じるようになります。

これが原因で起こる関節痛には、変形性関節症肩関節周囲炎(五十肩)などがあります。

肥満

関節痛の原因として考えられることのひとつに、関節への過度な負担があります。

例えば膝ですが、通常平らなところを歩くだけでも体重の3倍、走るに至っては体重の10倍の負荷がかかります。平均よりも体重が多い肥満体型の人は、日ごろから普通の人よりも大きな負担をかけることになり、軟骨の磨耗速度が早くなってしまいます。

痛風も、コレステロール値が大きく関わってくる病気なので、肥満との関わりが深い症状です。

血行不良

血行不良といえば肩こりなどの原因として有名ですが、実は関節痛の原因にもなっているのです。

血行不良になると、関節部分にも酸素や栄養分がうまく運ばれません。その結果、関節内の軟骨が減少したり、損傷を受けても修復ができなくなり、関節痛を引き起こすのです。

膝・肘・肩・手指などの冷え性を放置しておくと、関節痛だけでなく、腎臓や肝臓、心臓など多くの器官にも悪影響があるので、注意が必要です。

O脚

日本人に多いO脚も、関節痛の原因といわれています。

O脚の人は、膝が身体の中心軸よりも外側に位置しているため、重さを支える負担が膝の内側に集中的にかかります。その結果、内側の関節軟骨だけが先にすり減って、膝の内側に痛みが起こります。

この状態が続くと、関節軟骨の破壊や変性がさらに進行し、ますますO脚の程度が悪化してしまう、という悪循環を生みます。変形性膝関節症の患者の多くも、O脚であるといわれています。

以上のような原因による関節痛の種類としては、変形性関節症、五十肩、痛風 などがあります。ほかにも関節痛の代表的なものとして、関節リウマチ化膿性関節炎などがあります。

それぞれの症状や原因、治療法については、さらに詳細に 解説していますので、関節痛についてもっと知りたいという人は、ぜひ各ページを参考にしてください。

変形性関節症

膝が痛い原因となる変形性関節症。加齢による老化と症状の発生率は比例しているといいます。この病気は骨と骨の間の軟骨がすり減ることで大きな摩擦を生じさせ、関節痛や腫れを起こしてしまうと考えられています。

全身の関節で生じる可能性があり、遺伝や肥満、職業が発症と大きく関係しています。

変形性関節症の治療には薬物療法と運動療法の二つが用いられています。

薬物療法では非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)のほかに、関節注射によりヒアルロン酸やステロイドなどが使用されます。また、食事やサプリメントからコラーゲンやグルコサミンなどの成分を摂取することも推奨されています。

運動療法としては、症状の悪化を防ぎ肥満を解消するために適度な運動を行います。

参考:『変形性関節症』日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osteoarthritis.html

変形性関節症
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/osteoarthrosis.html

関節リウマチ

関節リウマチは関節の滑膜の炎症により、関節痛や腫れ、赤みなどが引き起こされたものです。悪化すると関節軟骨の破壊が起き関節の変形を生じさせる病気です。

病気の原因は明らかではありませんが、遺伝子もしくは細菌・ウイルスによる免疫の異常と考えられており、自己免疫疾患の一種に位置付けられています。患者は30~50代に多く、そのうち80%程度が女性だといいます。

初期症状から始まり、発症すると手足の指などの小さな関節に症状を感じ始めます。進行すると「関節水腫」が起こり、膝に発症すると腫れや強い痛みを伴うことがあります。

関節リウマチは進行すると全身の病気に繋がりますから、早期発見・早期治療が重要となります。

治療には抗リウマチ薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、ステロイドなどの薬物が用いられます。また、日常生活においては安静にすることと適度な運動を行うことによるリハビリテーションが奨められています。

参考:『関節リウマチ』日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/rheumatoid_arthritis.html

関節リウマチ
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/rheumatoid_arthritis.html

化膿性関節炎

化膿性関節炎は関節内にブドウ球菌や連鎖球菌、肺炎球菌などの細菌が侵入することで感染し、炎症・化膿を起こす病気です。主に膝関節で起こりますが、股関節や肩関節、足関節でも起こる可能性があります。

発症すると急激な痛みと発熱を伴い、悪寒や倦怠感、食欲の低下などがみられます。患者は幼児や高齢者が多く、進行すると骨や関節軟骨、関節が破壊されるほか、骨が溶ける恐れもあるため速やかに治療を行う必要があります。

化膿性関節炎の治療法は進行の段階によります。早期発見であれば抗生物質の投与による治療になります。関節内に膿が溜まっている場合、手術を行うケースもあります。関節内の洗浄を目的とした切開や、切開が不要な「関節鏡下郭清術」などで対応します。

参考:『化膿性関節炎』社会福祉法人恩賜財団済生会
https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/pyogenic_arthritis/

化膿性関節炎
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/septic_arthritis.html

五十肩

医学的な名称は「肩関節周囲炎」である五十肩は、文字通り中年以降、50歳前後に生じる肩の痛みの俗称として知られています。主に夜間時や動かすときに感じる症状で、肩関節の痛みや動かし辛さといった症状があります。症状が腕の方まで延びる可能性もあり、日常生活に支障をきたす病気です。

肩関節は肩の骨周囲に複数の軟骨や靭帯、腱などが集まり形成されているのですが、加齢によってそれぞれの機能が低下し、関節周辺で炎症が起きることが原因と考えられています。

五十肩は自然に治るケースもあればそうでないケースもあります。初期段階であり、痛みが強い炎症期では薬物療法を用いることがあります。炎症が治まれば拘縮期に入ります。温熱療法や運動療法などを行うのが一般的です。

参考:『五十肩(肩関節周囲炎)』日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html

五十肩
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/frozen_shoulder.html

痛風

痛風は「痛風関節炎」とも呼ばれ、体内の尿酸が結晶化することで関節に溜まり炎症を起こす病気です。血清尿酸値が7.0mg/dlを超過した状態が続くことで起きると考えられています。

足の親指の付け根などの関節に突発的な腫れと痛み(痛風発作)が生じるのが特徴的です。耐え難いほどの痛みを伴いますが、7~10日ほどで徐々に治まっていきます。再発率が高く、繰り返すと慢性化するため注意が必要です。また、血清尿酸値が高い人はメタボリックシンドロームの可能性も高いといいます。

治療法としては、薬物療法で発作が治まったのち、高尿酸血症の治療に移行します。尿酸排泄促進薬と生成抑制薬を使用するほか、アルコール制限や食事などの生活習慣の改善を行っていきます。

参考:『痛風とはどんな病気?』公益財団法人痛風財団
http://www.tufu.or.jp/gout/gout1/37.html

痛風
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/gout.html

腱鞘炎

手や足の腱のまわりにある腱鞘と呼ばれる組織が炎症を起こすことで痛みを生じるのが腱鞘炎です。腱と腱鞘の摩擦によって炎症が起こると考えられています。

腱鞘炎の原因として、主に同じ動作を継続して行うことが挙げられており、職種による影響が大きいとされています。特に、キーボードを打ち続けるデスクワークの人やペンを持ち続ける文筆家などに多いといいます。また、子どもを抱きかかえることの多い母親においては、「ドゥケルバン腱鞘炎」

時間とともに治まるのが一般的ですが、長期間の安静が必要とされています。そのほか、抗炎症剤の注射や腱鞘を拡大させる手術を行う場合もあります。

参考:『ドケルバン病』日本整形外科学会
http://www.joa.or.jp/public/sick/condition/de_quervain_disease.html

腱鞘炎
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/tenosynovitis.html

全身性エリテマトーデス

関節痛が症状の一つとされている全身性エリテマトーデスは、別名「SLE」と呼ばれている膠原(こうげん)病の一種です。免疫に異常をきたすことで自分自身の細胞を破壊してしまい、体のあらゆる部分に炎症や痛みを起こします。

患者は圧倒的に15~40歳の若い女性が多く、男女比は1:9とされています。

原因は明らかになっていませんが、主に3つの原因が研究によって示されています。一つ目は遺伝です。一卵性双生児での同時発生率の高さが認められています。二つ目は紫外線などの外的要因、三つ目は女性ホルモンの影響が挙げられています。

治療法はステロイドによる薬物療法が一般的です。投薬は一生行わねばならず、医師の適切な指示を必要とします。

参考:『全身性エリテマトーデス(SLE)』難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/53

全身性エリテマトーデス
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/sle.html

骨肉腫

骨肉腫は悪性腫瘍、すなわちがんの一種です。患者の75%が10代と若いことが特徴です。発症する部位の割合は膝がもっとも高く、次いで股関節、方、顎となります。いずれも関節付近に該当するため、関節痛を伴うことが多く、進行すると患部のふくらみが目立つようになります。

原因は明確にはされていませんが、二つの説が挙げられています。一つ目は、親族に骨肉腫の患者がいるという遺伝。二つ目は、欧米で水道水の殺菌に用いられているフッ素を摂取することだといわれています。

骨肉腫の治療としては、抗がん剤を用いて進行を抑え、手術により患部の切除を行うのが一般的です。現代では完治する可能性の高い病気とされています。

参考:『骨肉腫(こつにくしゅ)』国立がん研究センター
https://ganjoho.jp/child/cancer/osteosarcoma/index.html

骨肉腫
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/osteosarcoma.html

ペルテス病

ペルテス病は股関節の中の骨端核(こったんかく)という軟骨が変形することによって股関節の痛みが生じる病気です。4~8歳の男児に発症することが多く、左右の足の長さが違う、成長障害がみられる、足を引きずって歩くなどの場合にはこの病気である可能性が高いといいます。

股関節の骨端核に血流障害が起こることで壊死してしまうことが原因とされており、血流障害になる要因として遺伝や受動喫煙、外傷などの説が挙げられています。

早期発見の場合であれば、牽引や治療装具を用いた保存的療法で自然治癒を行うことが可能です。手術が必要となるのは10歳以上で発症した場合がほとんどですが、発症率が低い病気ゆえ、知識や技術に信頼のおける医師に任せるのがよいでしょう。

参考:『ペルテス病』独立行政法人国立特別支援教育総合研究所病弱教育研究班
http://forum.nise.go.jp/health-c2/htdocs/book/perthes_disease.pdf

ペルテス病
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/perthes.html

老化と関節痛の関係は?

加齢とともに関節痛が発症する可能性が高くなるといいます。本来、人間のからだの組織は弾力性や柔軟性を持っており、手足を動かすたびにすり減る関節は修復を繰り返していきます。しかし、その力も年齢とともに失われていき、摩耗した軟骨は周囲の神経を刺激し関節痛などの痛みを生じさせていくのです。また、肥満や運動機能・筋力・体力の低下、外傷性変形性関節症などの要因が重なることで関節痛を悪化させる可能性があります。

そのため、老化による関節痛を予防する方法として、激しい運動を避けること、肥満にならないこと、関節周辺の筋肉を鍛えることなどが挙げられます。必要に応じ専門医の指示を仰ぐことやリハビリテーションを行うことも大切です。

参考:『運動機能の老化』公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/rouka/undoukei-rouka.html

老化と関節痛の関係は?
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/aging.html

偽痛風

痛風に似た症状をもつためその名で呼ばれている偽痛風。軟骨石灰化症という別名を持っており、膝や肩などを中心とした全身の関節に激痛が生じる病気です。痛風と比較すると痛みは少なく、高尿酸血症が原因ではないとされています。

結晶化したピロリン酸カルシウムが関節部分に付着することで炎症を起こし、痛みを生じると考えられています。この病気は60歳以上の方に多く見られますが、50代の方でも遺伝や副甲状腺機能亢進症、外傷や手術などによって起こる場合があります。

ステロイドの関節注射や内服薬による薬物療法のほか、リハビリテーションを含めた運動療法、関節痛に効果的なサプリメントの飲用などで治療を進めていきます。

参考:『内科医が診るべき骨・関節疾患:治療の新展開』日本科学会
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/97/10/97_2424/_pdf/-char/ja

偽痛風
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/pseudogout.html

肥満と関節痛の関係は?

増えた体重の負荷は主に脚にかかってきますから、肥満になると重心がずれたり歩行に問題が生じたりするようになります。

ひざの関節も摩耗するため、関節痛も生じやすくなります。

肥満による関節痛の予防は、肥満を解消することが第一といってよいです。体重を定期的に計ることはもちろん、血行不良やむくみにも気を付ける必要があります。また、無理な運動で関節痛を悪化させないこと、患部の治療も同時に行っていくことが大切となります。

参考:『肥満』公益財団法人長寿科学振興財団
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/himan.html

肥満と関節痛の関係は?
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/fatness.html

滑液包炎

滑液包炎は主に肩や足首の関節に発症する病気です。体の組織と組織の間にある薄い袋のような「滑液包」が炎症を起こすことで激しい痛みを生じます。症状が似ているため五十肩や捻挫と混同しがちですが、悪化すると患部が赤く腫れあがるという特徴があります。

長時間の正座により足首に起こることもありますし、怪我や関節の酷使、黄色ブドウ球菌の感染などさまざまな原因が考えられています。

基本的な治療法は抗炎症薬や抗生物質による薬物療法を行うとともに安静にすること。また、患部を冷やしたり器具で関節を固定したりして自然治癒を行うことも可能です。

慢性化・重症化したケースでは、滑液を抜き取る、もしくは滑液包を切除することで治療します。

参考:『滑液包炎』MSD
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/08-骨、関節、筋肉の病気/筋肉、滑液包、腱の病気/滑液包炎

滑液包炎
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/bursitis.html

O脚と関節痛の関係は?

O脚の人は関節痛を起こしやすく、関節痛を持つ人はO脚が進みやすい傾向にあるため、相互に何らかの関係性があると考えられています。

O脚というのは両足がO型に湾曲した状態のことを指し、歩行がしにくい、体のバランスが悪くなるなどの症状が出ます。特に足の関節への負担が大きいため関節軟骨の摩耗を引き起こし、関節痛の原因になります。

O脚は幼少期の頃からの座り方や姿勢のクセによってなりやすく、筋肉量や骨密度が低下する高齢者の進行が著しいといわれています。

O脚による関節痛を予防するには、座り方や姿勢のクセを改善することが大切です。また、体のバランスをとる土台となる筋肉を鍛えるのも効果的。深刻な場合は整体院や医療機関などで診てもらうとよいでしょう。

参考:『O脚・X脚』日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/bowleg_and_genu_valgum.html

O脚と関節痛の関係は?
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/oleg.html

血行不良と関節痛の関係は?

血行不良が関節痛の原因になるのは、「関節液」と呼ばれる物質に所以しています。関節液は摩耗した関節を修復させるためのもので、血液により栄養素を受け取ることで機能していると考えられます。そのため、血行不良に陥ると関節液による関節の修復がじゅうぶんに行われなくなり、骨同士がぶつかり関節痛となって現れるのです。

もちろん、事故や怪我、老化などほかの原因で関節痛になる可能性もありますが、いずれの場合も血行不良による症状の悪化を防ぐ必要があるでしょう

血行不良による関節痛の予防には、体を温めることや半身浴を行うこと、適度な運動、漢方薬やサプリメントの飲用による冷え性の改善などが効果的とされています。

参考:『血行障害性疼痛』一般社団法人ペインクリニック
https://www.jspc.gr.jp/igakusei/igakusei_kekkou.html

血行不良と関節痛の関係は?
http://www.ease-arthralgia.net/arthralgia/poor_circulation.html

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